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セラミックボールを入れた風呂と本物の温泉の感覚の違いを試すために、放射能泉(ラジウム温泉)に入浴して以来、温泉巡りがライフワークとなりました。 いやいや、あくまで仕事のため・・・。 温泉地で得た知識をセラミックボールにフィードバックするために止む負えず、嫌いな温泉に た ち む か う この勇壮をご覧いただければ、幸甚でございます。 「日本は海外からの旅行客が鰻昇りですが、日本観光の最大の資源は温泉だと個人的に考えています。」と書きましたが現実は、すでに海外の旅行者と湯舟で温泉談義をする機会が増えました。 大阪府、福岡県、香川県の温泉で経験しました。 なんでこんなディープな日本まで来とるのか? と思うぐらい浸透しているのだな。 と。 しかし、温泉は、その鮮度と温泉そのもの以外の雰囲気、空気を体験するためには、その温泉に行き入浴しなければなりません。 最強の観光資源だと確信しています。 ここでは、温泉そのものではなく、温泉にまつわる岩と石に視点を当ててご紹介いたします。 |
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雲仙地獄 と 真知子岩 雲仙温泉(長崎県雲仙市) |
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温泉地にある地獄とは、剥き出しの泉源やその湯気や地熱のある風景で地獄風景と言われています。 雲仙地獄の散策路を歩いていると、上記の「お糸地獄」という案内石碑があります。 案内石碑を左に道をとると、キリシタン殉教碑があります。 これは改宗に応じないキリシタンを沸騰した雲仙地獄へ放り込んだそうで、江戸幕府の役人は死後は地獄へ、殉教したキリシタンは天国へという構図なのでしょう。 案内石碑を右に道をとると、「真知子岩」があります。 |
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真知子岩は、映画「君の名は」で、ロケ地になった場所であるプレートがありました。 何と、映画「君の名は」をまったく知らながったので調べると、2016年に公開されたロマンスアニメだと判りましたが。 ちょっと待てよと。 プレートには、「主演男優 佐田啓二」、「主演女優 岸恵子」となっています。 プレート設置日付だろう日付は「昭和29年3月」となっています。 再検索すると、昭和20年の東京空襲の夜に数寄屋橋で出会った男女が、別れ際に男が「君の名は」と尋ねて、何も言わずに女は立ち去る。 ここから物語が始まります。 「私の名前は真知子。」と一言言えば済む話なのに、メンドクサイが第一印象。 当時の男女の心象風景と現代との違いなのでしょう。 いや、現代だからこそ、初対面で名前を尋ねられて、応えると別の面倒なことになるかも知れません。 映画「君の名」は3部構成で、雲仙ロケは3作目の作品と判りました。 映画「君の名」について母親に裏を取るとテレビドラマにもなっていたようで「君の名が放送されている時間帯は、女風呂が空っぽだった。」と「あんた そんなんも知らんのか」と極当たり前という顔。 ロマンスアニメの「君の名は」も、女風呂がガラガラになった「君の名は」も知らない。 若者に「君の名は」と問えば、アニメの話になるのでしょうね。 おっさんは、どっちも 知らん。 |
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岩風呂 と 道祖神 赤石温泉(山梨県南巨摩郡富士川町) |
赤石温泉の露天風呂は混浴で、黄土色の濁り湯。 少し泉温の低い源泉かけ流しと加温した浴槽の2つあり、泉温の違う浴槽を交互に入ります。 鳥のさえずりを聞き、夕立の雨に打たれ、南アルプスの風を体に受けて極楽そのもの。 ただ、浴槽にハスの花は咲いていません。 もう1つの浴槽は館内にある岩風呂。 岩風呂は瞑想と内観の場・・・。 |
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温泉建屋の手前の駐車場に車を停めて、緩い坂道を上るとここは別世界。 温泉建屋は谷にあり、坂道の左右の稜線の中腹に、何やら仏様や天狗?が設置してあります。 「悪いことしたら、ちゃんとお天道様が見ているだのぞ」という表現はありますが、この谷筋では、「悪いことしたら、ちゃんと仏様が見ているのだぞ」の表現がピッタリ。 どういう意味で仏様を山の斜面に設置しているのか意味深。 温泉に来てフィロソィを感じる。 ご主人がたった一人で設置されたものと伺いました。 ご主人の世界観、人生観を覗き見る感じがします。 |
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上記写真は、館内にある岩風呂の湯口です。 なぜ茶釜から源泉が出ているの? 隣の神棚はどういう意味。 どうですか。 温泉は源泉かけ流しで泉質最高「極楽じゃ極楽じゃ」、しかし、どうも落ち着かない。 色々と物が浴槽の周りに置いてあり、1つ1つがどういう意味なのか深慮する。 ご主人の世界観が爆発している浴槽で、フィロソフィを感じますが、私は腑に落ちないのであります。 何がどう腑に落ちないのか判らないまま、腑に落ちないのです。 食事は馬刺し、鯉の洗い、うなぎ、イワナ(アマゴかも)、天ぷら、煮物、ゴマ豆腐とどれも美味しい。 岩風呂だけがこれまでの人生、これからの人生を考えさせてくれる不思議な空間。 ここまで読んで興味が湧いた方、人生を内観したい方は、是非 赤石温泉へ。 |
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赤石温泉から、甲府盆地に続く道路の端に、竹で結界をしている石がありました。 不思議に思い下車して確認すると、道祖神でした。 なぜ道祖神と判ったかというと丸い石に「道祖神」と文字が彫られていました。 これ文字型道祖神で、非常に判りやすいのです。 関西には道祖神が極端に少ないので物珍しいのです。 どれが道祖神でどれが地蔵尊なのか興味深いのです。 益富ラジウム温泉へ向かう道で、二股の道の分かれ道に、群を成した道祖神がありましたが、最初の第一種遭遇だったため、「なんじゃ あれ 墓か」と思ったぐらいで、また、益富ラジウム温泉に行く機会に恵まれるまでのお楽しみ。 |
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さらに甲府盆地を目指して車を走らせていると、カーブミラーの横に、また結界がありました。 祠型道祖神でした。 結界の神垂が雨で落下しています。 奥の設備はゴミステーションです。 カーブミラーと道祖神とゴミステーション。 シュールな組み合わせで、ひょっとすると大きな意味があるかも知れません。 ここにゴミステーションを設置を決めた集落の長老なのか、行政マンか知らないけれど、その人の行く末に幸多からんことを祈ります。 |
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作庭家 重森三玲 三楽庭 三朝温泉(鳥取県東伯郡三朝町) |
久しぶりの三朝温泉(みささおんせん)へGo。 わざわざ、三朝温泉にふりがなを付けたのは、関東の人々はミアサ温泉とかサンチョウ温泉とか読まれてしまいます。 箱根以東では知名度がありません。 多分、箱根が温泉の防潮堤になっているのでしょう。 私の大好きな温泉なのですが・・・。 本日は株湯ではなく、「たまわりの湯」という三朝温泉にある公衆浴場を目指してやって参りました。 株湯ならば、付属の駐車場がありますが、「たまわりの湯」は7台分のみなので、夕日が眩しい時間帯に近くの有料駐車場へ車を入れました。 と言うか7台分はいつも埋まっています。 駐車場はお墓を潰して作られたものだと思います。 駐車場の端に墓石が朽ち果てた姿を晒しています。 罰当たりなことよのお。 朽ち果てた墓石群に近づくと「旧永楽庵庭園(山楽庭)」という立て看板があります。 石を立てて枯山水を作る有名な庭師が居たと聞いたことがありましたが、これか? どう見ても、太陽が山の稜線に引っ掛かる灯ともしごろでは、無縁仏の墓にしかみえません。 三朝温泉の関係者の方、何とかなりませんでしょうか。 もっと、大々的に観光資源として前に押し出すか。 湯治の散歩の目印にするとか。 庭の良い悪いは、全くわかりませんが、このままでは作庭した方が悲しいでしょうね。 |
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衣掛け岩 川原湯温泉 王湯(群馬県 吾妻郡) |
2008年11月 八ッ場ダムに沈む前の川原湯温泉 王湯 2020年07月 新しくなった川原湯温泉 王湯 |
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川原湯温泉 衣掛け岩 川原湯温泉 衣掛け岩とささりんどうの云われ |
元々の川原湯温泉 王湯は、八ッ場ダムの湖底に沈みました。 そこで、新しい場所に川原湯温泉 王湯が新設されて、川原湯温泉の伝統を引き継いでいます。 「川原湯温泉 衣掛け岩とささりんどうの云われ」の中に書かれている通り、「衣掛け岩を復元しました」とありますので、源頼朝本人が岩に衣を掛けて温泉に入った岩ではないかもしれません。 個人的には、お兄ちゃんより弟の義経ファンなので、お兄ちゃんが群馬県吾妻郡まで鷹狩りに来たことに驚き。 弟が一の谷や屋島で仕事している間に鷹狩りして楽しんていたのは不届千万。 新選組ならば、「局中法度 士道不覚悟 切腹申し付ける」ところだわな。 関東では、やはり源頼朝ファンが多いのかな。 関西は圧倒的に源義経ファンが多い。 源氏三代のロマンか。 衣掛け岩は王湯の前にあります。 川原湯温泉においでの際はご覧いただけます。 ささりんどうは、源氏の家紋。 ここまで書いて、私のご先祖様は平家だと思い出しました。 ああ諸行無常の響きあり。 |
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薬師如来 湊山温泉(兵庫県 神戸市) |
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上記の湊山温泉の写真は2011年7月ごろの写真です。 神戸の一級建築士の先生に他県の温泉自慢をしていると、「僕は地元にミナトヤマがあるから・・・」と。 なあーに神戸のど真ん中に、源泉掛け流しの温泉なんかあるわけないと聞き流しました。 で、自宅に帰って「近代ツーリズムと温泉」という本を読み見返すと、ありました湊山温泉。 46ページの表5「明治期初期における入浴客の多い温泉地」にランキングされていました。 1位が道後温泉で浴客数721721名、その21位が湊山温泉で浴客数27640名となっています。 行かずばなるまい。 湊川。 じゃなくて湊山。 近くに湊川神社があるので、湊山温泉をよく「湊川温泉」と言い間違いすることがあります。 こんな住宅街の真ん中で、生粋の源泉掛け流しの温泉があり、かつ、昔から営業が続いていたとは知りませんでした。 ある意味の秘湯感です。 それから、せっせと通い始めました。 何年か前に、神戸市水道局と折り合いが付かずに営業を取りやめると聞いて、駆け付けるて閉館記念に180円の湊山温泉名前入りのタオルをご購入。 無念湊山 ときは今あめが下しる五月さつきかな。 で、2-3日するとスポンサーが表れて「営業継続」とニュースが飛び込んできました。 わしの180円の湊山温泉名前入りタオルはどうしてくれる と正直思いましたが、ひと安心。 神戸観光に来られた時は、是非 湊山温泉へ。 公衆浴場法の呪縛から解き放たれて、入浴料金は700円になりましたが、それ以上の価値があります。 |
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2020年正月2日に湊川神社に初詣した帰りに湊山温泉に久しぶりに立ち寄りました。 玄関入ったところに何やら見慣れないものがあります。 写真左下に白い台に鎮座している石。 |
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近寄って見ると、湊山温泉の薬師如来様だそうです。 後ろに真言もあります。 真言宗の方でなければ真言をご存じないかと思います。 薬師如来の真言は「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」です。 「どういう意味」と問われれば、すいません専門外で判りかねます。 薬師如来を祭っている温泉施設は沢山あります。 昔々は、湯治客が病気平癒を願って薬師如来に願掛け。 温泉施設は、泉源が枯れることなく商売繁盛を願掛け。 何といっても、薬師如来は仏界の厚生労働大臣であり、月光菩薩と日光菩薩を従えると24時間勤務の医者となりますから。 人間界ではコンビニの24時間営業が問題となっている中。 なかなかの働き者。 多分、2011年7月ごろの写真に写っている玄関に向かって左の祠にあった仏様? なかなか味のあるお姿じゃ と上目目線で言うと罰が当たるかもしれませんが、ほんと味のある薬師如来です。 是非一見。 湊川神社で楠木正成(大楠公)を参拝して、湊山温泉で現生の疲れを癒して、薬師如来に手を合わす。 神仏すべてを1日で廻れるので、わが願いは想いのままになるのかな。 天下布湯!! 屁理屈を付ければ、湊山温泉で湯垢離して身を清めて湊川神社へ。 神様参りで、仕方なく温泉に行くことになれば、誰も文句は言わんでしょ。 と。 |
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千古の湯の華石 温泉津温泉(島根県 大田市) |
温泉津温泉(ゆのつおんせん)は、大のお気に入り温泉。 |
温泉津温泉(島根県 大田市)昭和40年ごろまで、”講”を組んだ湯治客ですごい賑わいでした。 主に広島市からの湯治客が多かったそうです。 原爆症も関係していたのでしょうね。 原爆症と言えば、熊川温泉浴場(佐賀県 佐賀市)は長崎県の原爆症の方が多く来られた話を思い出します。 熊川温泉浴場は長崎のプルトニウム型原爆、温泉津温泉は広島のウラン型原爆ということ。 温泉津温泉は、飛びっきり熱い温泉、熊川温泉浴場は飛びっきり冷たい温泉。 話を温泉津温泉に戻すと、現在は、しっとり島根県。 落ち着いた温泉津温泉。 温泉津温泉では、定宿の長命館さん。 人良し。 湯良し。 料理良し。 木造3階建ての日本旅館。 木造3階建ては現行の建築基準法で二度と建てられません。 超貴重な建物。 城崎温泉(兵庫県 豊岡市)の木造3階建ても同じ。 *温泉津温泉 長命館は2018年12月に閉館いたしました。 温泉津温泉イコール長命館の図式でしか温泉津温泉は考えられなかった私にとっては衝撃。 温泉津温泉に行けば必ず長命館が待っててくれるという幻想は、身勝手な我がままだと実感。 以前から色々と聞いていたので、このときが来ることは予想していましたが、非常に残念。 落胆。 捲土重来。 臥薪嘗胆。 筆舌に尽くし難い。 非常に残念です。 人の世の無常 諸行無常 ここに極めれり。 「筆舌に尽くし難い」割に、感情に任せて書きました。 |
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長命館に宿泊すると、いや投宿すると、1泊につき2枚の元湯入浴券が貰えます。 |
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元湯入浴券を1枚握りしめて通うのが、長命館の向かいの「温泉津温泉 元湯」。 |
浴槽は、座湯、ぬるい湯、あつい湯の3つがあります。 地元のおじいちゃんが、あつい湯で気持ち良さそうにしています。 しかし、地元の人に騙されては行けません。 ぬるい湯は43℃-44℃ あつい湯は44℃-47℃。 私から言わせれば、「あつい湯」と「入れないぐらいあつい湯」です。 いつも、ぬるい湯に「心頭滅却すれば・・」と呪文を唱えながら入浴。 入浴中は地元の方々と温泉談義。 入ってしまえば、堪らなく気持ちがいい源泉です。 ただ、浴槽から乱暴に出入りされると、とびっきり熱くて迷惑。 夜中にトイレに立つこともなく熟睡です。 泉源は浴槽から3-5mです。 また、温泉津温泉で石見神楽と出会えます。 石見神楽は日本最強のエンタテーメント。 お勧めの演目は「塩祓」、「恵比寿」、「大蛇」 ぜひ。 |
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やっと本題です。 温泉津温泉 元湯の右側の看板「元湯温泉」の真下にあります。 温泉成分が沈殿して出来た「千古の湯の華石」です。 ここまでの石灰華を無造作に置いてあるのも温泉津温泉の見どころ。 |
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関守石 長湯温泉(大分県 竹田市) |
長湯温泉 ラムネ温泉館の"関守石(せきもりいし)" |
大分県 竹田市の長湯温泉 ラムネ温泉館の温浴建屋へのアプローチの小路にあります。 関守石は茶道の世界で使用されています。 関守石は間違いなく機能性鉱石です。 関守石の機能は、関守石を置けば、「その先に入らないでください。 亭主(茶道で言うホスト側)」と言う意味で、誰も先へ進めません。 しかし、関守石の機能を発揮させるためには、 亭主と招かれた客の双方が、その意味を知っていて、かつ、それを守ろうとする善意が無くてはなりません。 私などは、路に関守石があれば、「路の真ん中に放置しやがって、危ないやないか。」と親切に道端に投げ捨てると思います。 親切でしょ。 |
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殺生石 那須温泉(栃木県 那須町) |
これが殺生石だ。(と推測する。) 結界が張っているのは、この石だけなので、「これが殺生石」なのでしょう。 この地極風景の場全体を殺生石と呼ぶのか何の説明もありません。 |
那須温泉の泉源地にある鹿の湯の国道を渡ってすぐにあります。 あたりは、硫化水素臭が立ち込めている地獄風景です。 温泉気分も最高調。 うむ。 「硫化水素ガスが発生しています。 危険」 うむ。 昔の人々は不思議だったのでしょう。 上を鳥が飛ぶとバッタバッタと落ちる。 殺生石に霊力があると信じられても不思議ではありません。 殺生石から温泉神社へ繋がる道が殺生石に向かって左側に登り道があります。 登り道の途中から殺生石の全体を望むことができます。 2022年03月05日に、殺生石が真っ二つに割れているのが発見されました。 割れる前の写真ですが、殺生石にクラックが入っているのが判ります。 石のクラックに水か入り、そこが凍って体積が増えて石が割れた。 と推察します。 いやいや、天変地異の前兆を霊力あらたかな殺生石のお告げです。 のほうが説明としてはいいよね。 |
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城崎積み 城崎温泉(兵庫県 豊岡市) |
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城崎温泉街(兵庫県豊岡市)を流れる大谿川の石垣が「城崎積み」といわれる石垣です。 「城崎積み」の特徴は、六角形の柱状節理に成っている玄武岩を輪切りにして石積みとして利用されています。 何と言う意匠でしょうか。 自然の六角形の柱状節理をそのまま意匠としています。 城崎温泉の近くには、玄武洞という柱状節理の玄武岩の洞窟があり、観光施設として中に入れます。 なお、玄武洞は玄武岩の名称の由来となりました。 城崎温泉街は、木造の3階建ての旅館群、昔ながらの小売店に城崎積みの石垣などが一体となって何とも心地よい日本の街を形成しています。 その証拠に、温泉街を浴衣掛けで下駄を鳴らして歩く、温泉客の顔は完全に緩みきった顔ばかりです。 居心地がよいのでしょう。 少なくとも私には居心地のよい温泉街です。 こちらは円山川温泉に向かう途中の日帰りの身で、それに引き替え宿泊して、ゆっくり城崎を楽しみ緩み切った顔を見ていると腹が立つ。 これが本音ですね。 *円山川温泉(兵庫県 豊岡市 円山川左岸の一軒だけの日帰り温泉)は2017年5月に、管理されていた御夫婦が高齢のため閉業。 我が家では「温泉行こか」と温泉名を省略すると、それは円山川温泉を指していました。 11枚綴りの入浴券を握りしめて通いました。 11枚綴りの入浴券は1度に夫婦で2枚使いますので、2か月か2か月半で無くなるペースで通いました。 兵庫県下一の名湯だったと思います。 |
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青石畳通り 美保関温泉(島根県 松江市) |
青石畳通りの入口(いつもの空気が感じられる・・・) この青石は、ひょっとすると良く知っている石かも。 |
ご紹介する青石畳通りは、温泉ではないけれど、100mほどの距離の美保関温泉 美保館があるので、無理やり温泉に分類。 人生万事塞翁が馬。 えべっさんと言えば、関西では西宮神社が総本社(ヘッドクォーター)だという認識です。 しかし、石見神楽の演目の一つ「恵比寿」のえべっさんのヘッドクォーターは、ここ島根県松江市の美保関近くの「美保神社」だと聞いて、来ました美保神社へ。 参拝しました美保神社。 西宮神社のえびっさんと、美保神社のえべっさんは神様が違うそうです。 美保神社の参拝を終えて、左側から強い引力を感じます。 左側を見ると緑の石畳の道が見えます。 非常に美しい路です。 この路の空間だけ、どうも気の流れが違うと表現するのか。 妙に落ち着く空間です。 いつもの空気感がします。 昔々は、遊郭があったな!! と直感。 風情があって良いと思う風景に出会えば、そこは遊郭の場所だったりします。 空気が淀んで時代が止まっているなと思う場所は赤線の跡だったりします。 これは営業用に手の込んだ装飾を施した建物を潰すのが忍びないので、現在まで残っているかなあ。 と推測しています。 道の両側は、明治時代にタイムスリップしたような建物が建っています。 ガス灯がないのが不思議に感じられるぐらいの雰囲気です。 道に従って、真っ直ぐ道を見て歩く分には何も感じません。 しかし、少し下を向きながら歩くと、まことに変な感覚を覚えます。 日本ではなく、スペインの旧市外地を歩いているような感覚になります。 頭の中では「禁じられた遊び」が響きだします。 美保神社側から入って、しばらく歩くと、スクエアー (広場)にでます。 スクエアーといっても、20から30m2程度の広さですが、人々が集まれる立派なスクエアーです。 スクエアーに出ると左に曲がる道、右に曲がる道と別れていて、左手にカテドラル(大聖堂)が見えないのが不思議なほどです。 ここは正しくヨーロッパの裏路地。 しかし、左に折れると立派なお寺がありました。 失礼。 合掌。 そして、紛れも無くここは島根県 松江市です。 |
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石段 与謝野晶子 伊香保温泉(群馬県 渋川市) |
伊香保温泉 石段街 伊香保温泉 石段にある与謝野晶子の唱 |
伊香保温泉の石段にある与謝野晶子の唱、石段の湯(伊香保温泉公共湯)で一っ風呂浴びて、心地よい秋の風。 石段を登って伊香保温泉の温泉街を楽しんでいると、石段に刻まれた与謝野晶子の唱が飛び込んできます。 大正4年に与謝野晶子が伊香保温泉の街中を詠んだ唱です。 「屋根の上に屋根、部屋の上に部屋、」とか表現に感心する箇所があるのと同時に「Hの字を無数に積み上げて」と意味不明のところもあります。 Hってエッチ? H鋼の鉄材? 大正4年に時代を戻さなければ理解できないのでしょうね。 温泉巡りをしていると与謝野鉄幹と与謝野晶子の歌碑を良く見ます。 これは与謝野夫婦が日本全国で講演会を行い、その際の宿泊は温泉旅館がお好みだったそうです。 ご夫婦の間に12人の子供をもうけました。 温泉のご利益か? 与謝野鉄幹は、ずいぶんと女性がお好きだったようですが、そんな忙しい中でも12人の子宝に恵まれて羨ましい限りです。 与謝野晶子の「みだれ髪」の「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」がもっとも好きですねえ。 鉄幹の不倫癖も何のその。 何とも色っぽい。 好き。 他方、日露戦争に出征する弟に「君死にたまふことなかれ」とストレートの直球勝負のうたを発表します。 栄えある皇軍であるという時代、臥薪嘗胆していた国民が歓呼の声で出征を祝う時代背景を完全に無視して、感情のままに素直にうたう訳です。 大好きですね。 与謝野晶子さん。 世の中はどうあれ、私は、そう思わないのだ。 大好きですね。 与謝野晶子さん。 石段の湯(伊香保温泉公共湯)は、薄い緑色のにごり湯です。 湯口は懐かしい陶器のライオンです。 ライオンの口から、堪らん上質な源泉が湯舟に流れ込みます。 伊香保温泉は石段街、石段の湯、伊香保神社に付きます。 古い温泉街の構成要素で必要不可分な射的屋もあり、温泉まんじゅうがあり、温泉神社があり、The温泉街を楽しむのに最高の温泉街。 だと思います。 |
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見返り岩 宝塚温泉(兵庫県 宝塚市) |
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写真左側の車が通っているのが県道337号線。 右側のマンション群の向こうが国道176号線。 真ん中に流れている川は武庫川。 見返り岩は県道337号線の末尾に見える3台目の車の向かって右側の武庫川沿いにあります。 マンション群が建つ対岸から、見返り岩の位置関係が判る全景を撮りたかったのですが、対岸の武庫川沿いは、すべてマンションの敷地となっているので写真が撮れませんでした。 |
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県道337号線から見返り岩の近景。 逆光気味で写真は白飛びしていますが悪しからずです。 すでに誰からも見向きもされません。 かわいそうな見返り岩。 県道337号線の道幅は狭く、一部片側1車線の2車線部分もありますが、ほとんどは車1台分の道幅しかありません。 よく道を知っている人は、国道176号線が混んでいる時の抜け道として使われています。 そんな狭い県道をさらに狭くしている「見返り岩」。 邪魔も邪魔、邪魔この上ない。 ちょ。 ちょ。 ちょっと待った。 その県道337号線が狭いのは判った。 なぜ温泉と関係があるのか。 そう思われている方が、これを読んでいる方の中に、いらっしゃるでしょう。 それが関係大なのです。 |
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この上の写真は、「宝塚温泉案内(*1)」に載っている見返り岩です。 宝塚温泉案内の12ページに宝塚名勝地として、丁子が滝の近くの名勝地として紹介されています。 丁子が滝も目視確認したかったのですが、藪また藪で、小川沿い沢はジメジメしていて暗い。 霊感はありませんが、「入っては、いけませんよ。」と小川が言っています。 気味が悪い。 見返り岩から300mほど南下すると、宝塚温泉があります。 昔、宝塚温泉に湯治に来た人が、散歩にここまで足を延ばしていたことでしょう。 宿泊している宿から、見返り岩ぐらいの距離が散歩にちょっど良い距離だったのでしょう。 散歩して、朝ごはんを食べて、横になって温泉に入る。 これを日に2-3回繰り返していたのでしょう。 そのガイドブックが、「宝塚温泉案内(*1)」です。 今となっては、見返り岩を見返える人も居ません。 ポツンと独り寂しく、自動車の往来を見守っているだけです。 自動車のドライバーから言うと「邪魔 邪魔」。 近くの方 たまには声でも掛けてあげてね。 「さびしいの あたし」と見返り岩が言っています。 現在の宝塚温泉は、営業されているのはホテル若水さんぐらい。 ワシントンホテルや宝塚ホテルもありますが、温泉ホテルではありません。 もう1つ 寂しいことに、風格ある宝塚ホテルが建て替えられること。 もう1つ 子供にとってワンダーランドだった宝塚ファミリーランドも、とっくの昔に閉園しました。 宝塚で残るは、宝塚歌劇と温泉土産のお店だけ。 温泉地だった時の残滓と言えば表現が悪すぎて怒られますが。 宝塚温泉は、少し寂しい状況です。 昭和50年代前半(1975-1980)には、よく県道337号線を宝塚駅まで歩いていました。 当時は1枚目の写真のマンション群ではなく、武庫川沿いに温泉旅館がびっしりと建っていました。 県道337号線から温泉旅館を見ると、ももひきの上下のまま、手拭(タオル)を川に向けてパンパンとして、物干しに掛けるおじちゃんたちが沢山居ました。 窓で夕涼みをしているおばちゃんたち、川の上流の遠くを見ている娘さん。 彼女は温泉より宝塚歌劇が目的なのでしょう。 温泉旅館群が無くなり、マンション群になった切っ掛けは、1995年1月の阪神淡路大震災を境にしています。 そりゃマンション用地になりますわ。 阪神淡路大震災の被害を受けて再起できない温泉旅館。 JR宝塚駅も阪急宝塚駅も徒歩圏内で治安はいい。 街は静か。 用地は狭いので一戸建てでは戸数が決められている。 なら、高級マンションで容積率アップ。 自然の流れ。 近くの方 たまには声でも掛けてあげてね。 「あたし さびしいの」と見返り岩が言っています。 (*1)宝塚温泉案内 著者:加藤紫芳 出版社:矢島誠進堂 出版年:明治36年8月(1903/08) 国立国会図書館所蔵 |
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袂石・仏座巌 有馬温泉(兵庫県 神戸市) |
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袂石(たもといし)と仏座磐(ぶつざいわ)は有馬温泉の入り口にあります。 宝塚温泉の見返り岩を前にご紹介しましたが、有馬温泉の袂石も仏座磐も、同じ状況で見向きもされません。 上の写真のとおり、神戸電鉄「有馬温泉」駅に着くと、道沿いに歩くと有馬温泉街へ直通。 車で国道176号線から有馬街道を走らせば、まっすぐ走らせるだけで有馬温泉の温泉街。 いづれのルートも、袂石も仏座磐も導線上にはありません。 「いざ 温泉!」と逸る気持ちが面白い岩を見逃しています。 という人は少ないでしょうね。 横にあるバス亭でバス待ちをしている人か公衆トイレで用を足した後の人が時々、ちらと、一瞥するのみ。 ああ 寂しい。 ので、敢えてご紹介させていただきます。 |
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有馬温泉観光協会の袂石についての説明によると、熊野久須美の女神が袂に入れた石が時間とともに成長したのが、袂石だそうです。 袂石をさすった手で体をなでると、病や怪我がいやされるとも信じられてきた。 すぐに金の湯、銀の湯に行かずに、取り敢えず袂石を撫でて指すってから、ゆっくり温泉へ。 |
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元湯 古泉閣 泉源の下に仏座巌があります。 袂石の西5メートルのところです。 昔は巨岩だったとされていますが、今は生コンクリートを練った後に、放置してしまったような・・・。 いや 罰が当たるか! 湯治が盛んな頃は、この岩まで湯治客がこの岩を目印に散歩していたのでしょうね。 ノスタルジー。 そうそう、「元湯 古泉閣 泉源」と書きましたが、有馬温泉の源泉が地表に出ているところを源泉口と言わずに、「泉源」と命名されています。 一般に温泉水のことを源泉と言われることが多く、源泉口も源泉と言われます。 源泉口は有馬温泉のように「泉源」と表現する方が区別ができていいのかな。 と強く思います。 |
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袂石と仏座巌から歩いて、1分のところに湯けむり交番があります。 兵庫県警 止めてよ。 火曜サスペンス劇場みたいな看板は。 兵庫県警 有馬交番でいいじゃないのかい。 と思います。 火曜サスペンス劇場では、県警の刑事が民間人の温泉旅館の女将にベラベラ捜査情報をしゃべり倒しますが、現実には絶対にないわな。 |
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玉の石 道後温泉本館(愛媛県 松山市) |
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道後温泉本館に行きました。 目が点。 本館の通常の入り口が、館内修復工事で入れません。 え。 松山まで来て、それはない。 事前の調べをせずに来たことは、取り敢えず棚に上げて、棚の奥底に追いやって、大いに不満をブチマケル。 すると、「こちらから」と声が掛かった。 顔に憤懣やるかたなさが表れていたのでしょう。 北側の入り口から入れました。 神の湯のみの営業だそうです。 そりゃそうでしょ。 道後温泉本館が全面休業では、松山市の財政を揺るがす一大事ですから。 北側の入り口は、「昔はここを使用していました。 夏目漱石も、この入り口から入りました。」と入り口の係りの方が耳打ちしてくれました。 ご機嫌は、すっかり治り、道後の空は晴れ渡る。 北側の入り口から左側に大層な石を発見。 なに? すでに興味は石に向かいます。 上記写真でいえば、玉の石は左下に石の頭が少し映っています。 |
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「玉の石 お湯かけ祈願」と書かれた立て札があります。 囲いの真ん中にある玉の石に、道後温泉のお湯かけながら、「病気平癒」等の願い事を唱え、二礼二拍手一礼の拝礼をされることにより、必ずや神様にその意が通じるものと存じます。 か。 道後温泉のお湯と尺は、玉の石の右手に用意されています。 やりました。 やらせていただきました。 が、未だに神様にその意が通じていません。 嫁が出てくるまで30分ほど待っている間。 2人が二礼二拍手一礼の拝礼をされていました。 神様 私ファーストで頼みます。 この心がけでは神様にも通じんわな。 と。 大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなひこのみこと)の逸話というのは、少彦名命が体調を道後で崩して、死を目前に覚悟された。 そこで、大国主命は少彦名命のために、大分県 別府温泉から湯を引いて、その湯を少彦名命が使うと、死の淵から蘇った。 という逸話。 そして、元気になった少彦名命が玉の石の上で踊った。 と。 ちょっと待って。 ならば、道後温泉より別府温泉に行くほうがいいの という疑問符。 この逸話は道後温泉にとってはパラドックス。 そこで、以前からの課題が頭をもたげる。 大分県 別府温泉から愛媛県 道後温泉に海底トンネルを設置すると、幾ら掛かるのだろうか。 ゼネコンの大分県側と愛媛県側の政治もあるから、ジョイントベンチャー事業になるとして見積書が欲しいのです。 温泉トンネル事業の基本仕様書 1.泉質は、アルカリ性単純泉とする。 2.泉温は、愛媛県温泉供給口で45℃とする。 3.湧出量は、毎分500トン以上とする。 4.温泉トンネルは、通信、水道、電気、石油等の副次利用はしない。 5.工期は3年とする。 たった、5項目の基本仕様書です。 さあ。 ゼネコンの皆様。 一大事業です。 見積書をお待ちしています。 |
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これが「玉の石」のご本尊です。 花崗岩? 道後温泉本館に修繕工事終了後に、また来なければなりません。 |
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温泉に行くと、浴槽が木や石で作られています。 石を積み上げて作られた浴槽を「岩風呂」や「洞窟風呂」と呼ばれています。 温泉宿について岩風呂があるとぐっと期待感が高まります。 なぜか。 浴槽の周りの岩や石から遠赤外線が放射されていて、源泉の温度に加えて、周りから遠赤外線放射で、より体があたたまる。(持論でエビデンスはありません。 そう思い込んでいるだけ) その期待感が実感となった「岩風呂がある温泉」をご紹介いたします。 |
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般若寺温泉(岡山県 鏡野町) |
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瀬戸川温泉、鏡野温泉を越えて、奥津温泉方面へ国道179号線を北上。 奥津温泉の引力圏を感じる距離になると細い道へ右ターン、般若寺温泉の引力圏に入ります。 段々と道が細くなったところに「般若寺温泉」の文字が見えます。 噂には聴いていた源泉極楽温泉に到着です。 と思いきや、そこは単なる駐車場でした。 車を駐車して、こっちと矢印どおりに苔蒸した細道を下ります。 これ奥津の細道。 般若寺温泉のご主人が、殺処分される直前の犬2匹を飼われています。 番犬としては優秀で良く吠える、闘争心剝き出しです。 が、「なんか文句あるかえ。 やんのんか」と人間が強気に近づくとシュンとなります。 人間に酷い仕打ちをされたのでしょう。 可哀そうに。 |
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どうだ! この秘湯感。 屋根は樹木で覆われて外部からの視認性が悪い、この秘密基地感。 この建屋の中に、源泉極楽温泉が、ひっそりとあります。 建屋の奥には露天風呂もあります。 手前の扉を開けると脱衣場となっていて、その奥に浴槽があります。 高まる期待感と興奮。 岡山県鏡野町の空は晴れ渡り、横の川の滝からの水音が心地よく響き渡る。 |
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浴槽の写真です。 右側の白い壁は、上のオーバーハングした岩壁を落ちないように補強しているコンクリート構築物。 どう考えても、このコンクリートでは支えきれないと考えられます。 地すべりが起きれば、裸で崩れ行く岩壁を支えて見ようぞ。 と覚悟を新たに源泉極楽温泉へ浸かる。 化粧水を浴槽に貯めて外へ惜しみなく流れ落ちる温泉水、泉温は40℃あるかないか。 外の滝から落ちる水音と「あ゛ぐ〜」という源泉極楽温泉へ入ったときに出る意味不明の驚愕の声。 堪りません。 |
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浴槽の一部を成している岩壁。 高さは3mほどでしょうか。 ボルダーの皆様、楯に3本のクラックが入っています。 岩表面は、温泉の蒸気でウェット。 コンデションは最悪。 温泉は最高。 ぼうと眺めていると、「登れるかな」とふと思いを巡らす。 滑落したら浴槽で頭を打って温泉で遭難。 洒落にならん。 核心部のみの岩。 名付けて「般若寺温泉 浴槽内北壁」。 まさかトップロープを張ってから? ここのグレードは5.12Cとしておきます。 知らんけど。 温泉は5.15C 何とも最高(難度)の温泉か。 お勧めします。 *般若寺温泉は日帰り温泉です。 かつ、事前予約が必要です。 予約が必要な理由は、温浴施設は1つで、浴槽が1つ。 男女の別はありません。 なので、予約が必要。 予約枠は1時間で、次々お客さんが来られます。 般若寺温泉 〒708-0504 岡山県苫田郡鏡野町奥津川西20−1 0868-52-0602 https://www.okayama-kanko.jp/spot/11774 |
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天然洞窟風呂 壁湯温泉(大分県 玖珠郡) |
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壁湯温泉は福元屋さん1軒のみの温泉。 福元屋さんは温泉良し、料理良し、サービス良し。 と三拍子揃った温泉宿。 部屋は落ち着いた田舎和風で、遺伝子を振るわせます。 写真はメインの天然洞窟風呂で、浴槽の奥に泉源がある自然湧出のお風呂、岩壁から湧出している温泉水を横を流れている川と分離し溜めるためにコンクリートと石で壁を作っただけの自然浴槽。 そこに泉源があるから、そこに浴槽を作った。 必然的な場所に作られた浴槽。 洞窟風呂の泉温は39℃(泉源口)されていますが、実感はもう少し低い温度のため、冬は少し寒いが、ここに来て、天然洞窟風呂を外すぐらいならば、横の川で泳ぐほうがいい。 そんな時は、宿泊者専用ですが、加温された貸切風呂が用意されています。 ぜひ。 https://www.kabeyu.jp/ *セキュリティの関係で上記URLリンクができません。 直接URLをコピーして検索してください。 |
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枇杷の湯 浅間温泉(長野県 松本市) |
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長野県 松本市の中心街から、車で7-8分で浅間温泉に到着します。 この距離なら「山都 松本の奥座敷」のキャッチフレーズに相応しい。 都会に隣接した温泉などというものは、お客さんに恵まれていてロクな温泉はない。 これが先入観で、期待感ゼロです。 しかし、浅間温泉 枇杷の湯(立ち寄り湯)は、期待感ゼロを見事に裏切る素晴らしい温泉です。 何とも開放的な露天風呂。 弱アルカリ性の単純泉なので柔らかな温泉で、肌に浸み込むような温泉。 世が世ならば、藩主の殿様が通った湯で、幕湯なのです。 今でこそ、大きな顔をして入浴していますが、昔ならば無礼打ちかな。 biwanoyu.com/ *セキュリティの関係で上記URLリンクができません。 直接URLをコピーして検索してください。 |
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山口温泉(山梨県 甲斐市) |
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国道20号線を甲府市から韮崎市方面に車を走らせて、カーナビから女性の優しい声で、「次の信号を左」と案内される。 カーナビどおりにハンドルを回すと、「目的地に着きました」とアナウンス。 住宅地のど真ん中。 車を降りて、真正面にある昔ながらの縫製工場を見ていると、そこが山口温泉でした。 浴槽に入れば、腕に炭酸泉特有の泡が付く何の説明も要らない炭酸泉で、これを機械で人工炭酸風呂を作ろうとすると、電気代だけで赤字になるような量の源泉量で、まったくの源泉かけ流しの温泉です。 温泉水は、オロナミンCのような黄色で、何とも心地よい温泉。 岩風呂の広さも十分で、のんびり極上の湯を楽しめます。 山口温泉で、「ほう!」と感心したのは、温泉分析表を無料でコピーを渡してもらえること。 島根県の潮温泉などは、温泉分析表が温泉のしおりの横にあり、「ご自由にどうぞ」のオープンさ。 温泉水に自信のある温泉施設の証明なのでしょう。 近くのラジウム温泉の空気の重さと対照的に明るく、気が軽いうきうき温泉。 |
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湯原温泉郷 真賀温泉と郷緑温泉(岡山県 真庭市) |
真賀温泉(まがおんせん)と郷緑温泉(ごうりょくおんせん)は、湯原温泉郷に位置していて、自動車での時間距離は10-15分ぐらい。 岡山県以外の人は、真賀温泉も郷緑温泉もご存じ無かったでしょ。 両温泉とも、絶対に紹介してはいけない温泉です。 紹介して混んでは困ります。 さりとて、湯客が少なくて閉じられるのは、もっと困ります。 |
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真賀温泉 |
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真賀温泉は、国道313号線の道路沿いにあります。 一応温泉街を形成していますが、射的場も土産物屋もありません。 のんびりと静かな土地です。 外国人に日本文化としての温泉を紹介してくれと頼まれたら、真賀温泉が最適でしょう。 非常にコンパクトな温泉街で、伝統的な古来からの温泉がそこにはあります。 |
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この階段を登って、途中で左折れしたところに、真賀温泉館があります。 そこに上質無垢な自噴泉が、あなたを待っているのです。 「なぜ 山に登るの?」 「そこに山があるから。」 名言です。 「なぜ こんな階段を登らなきゃならないの?」 「そこに自噴泉泉源があるから。」 と胸を張ります。 いい温泉に入りたければ、ヒトが泉源地に合せなければならない典型例です。 |
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真賀温泉館の玄関です。 「いつもニコニコ現金前払い」と書いてあります。 写真の右手に、温泉館の大きさに不釣り合いなほど立派な薬師堂があります。 直接、薬師堂を見てもらいたいので薬師堂の写真は載せていません。 行ってのお 楽 し み です。 |
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真賀温泉館の浴室は、幕湯を中心に貸切湯がいくつかあります。 幕湯は、混浴で、一度に入浴できるのは、大人5-6人程度の岩風呂です。 幕湯の底から源泉が自噴しています。 混浴なので、もう1つのお楽しみがあるとお考えの方、それは決してありません。 女性が入っていることは今まで一度たりともありません。 40年か50年前は娘さんだった女性も入ってません。 そりゃそうよ。 むさ苦しい男ばかりで狭い岩風呂に入る訳がない。 残念。 でも、男同士で、すね毛でふれあい。 気持ち悪い。 そんな訳で、人の出入りの多い幕湯の写真は撮れません。 アルカリ性単純泉で、泉温が浴槽で36-38℃ぐらい、もちろん源泉掛け流し、入浴中は極楽極楽を請け負います。 入った瞬間は、「槇をくべろ」、「ガスの栓をもっと開け」、「ボイラー最大稼働」と思いますが、じわじわと源泉が体を締め付けて、二度と外に出たくなくなります。 そんな温泉。 上記写真は、幕湯のとなりの貸切風呂「玉の湯」の浴室です。 これも岩風呂です。 すべての貸切風呂が岩風呂ではなく、階下の貸切風呂は木製だったと記憶しています。 貸切湯は、定員があるのか判りませんが、1時間の時間制限つきながら、たったの1000円。 夫婦2人なら、1人が500円。 湯質と料金を掛け合わすと、その安さに奮い立ちます。 夫婦2人、子供2人の4人家族なら、1人が250円。 こりゃ。 止められんわ。 自噴浴槽直結の幕湯だって250円ですから。 止められません。 2018/03/06追記 近所の温泉でレジオネラ菌が検出されて、その近所の温泉が2回の営業停止処分になったそうです。 そのあおりを受けて、保健所から真賀温泉においても塩素剤の投入が指示されています。 その影響で2018/03/04現在、源泉掛け流しではありません。 迷惑千万な近所の温泉。 頑張れ真賀温泉!! |
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郷緑温泉 |
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真賀温泉館から湯原温泉方面に北上して川を渡った交差点を左折、県道55号に入ります。 自動車で県道55号を10分ほど走ると郷緑温泉に到着します。 城の石垣に民家が建っているような建物です。 この底上げも恐らく、そこに泉源があるので底上げしたと推測しています。 御主人や女将さんに訊ねれば済むことですが。 |
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この階段を上がると玄関になります。 積雪期には、この階段も雪化粧となり滑りやすくなります。 郷緑温泉は、宿泊もできます。 御主人が猟師さんなので、撃ちたてのイノシシでぼたん鍋が食べれるかもしれません。 立ち寄り湯しか行っていないので、偉そうなことは言えませんが・・・。 |
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玄関の向かいに、なんと ここにも立派な薬師堂があります。 真賀温泉で薬師堂は、行ってのお楽しみといいながら、郷緑温泉は、惜しげもなく公開。 御開帳。 真賀温泉と郷緑温泉 行きたくなったでしょ。 ほうら あなたは真賀温泉と郷緑温泉に だんだん 行きたくなる。 ほうら あなたは真賀温泉と郷緑温泉に だんだん いつの間にか行きたくなる。 |
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郷緑温泉の浴室は1つで浴槽は2つ。 なので、立ち寄り湯は、1組30分まで。 30分で事実上の貸切湯となります。 料金は500円/1人。 立ち寄り湯の締め切り時間は16時までで、ご主人は厳格に16時厳守されますので、先の湯客が居ることも考慮して、早めの到着を心がけなければなりません。 私も3度ほど、追い返されました。 そんなときは、「あの おっさん」と罵詈雑言を吐きながら、真賀温泉へ退避するか、鳥取県も近いので三朝温泉や関金温泉へ足を延ばすか。 同じ岡山県で奥津温泉(立ち寄り時間があります)や鏡野温泉へ廻る手もあります。 断られても、次の手は千手観音ほどあります。 気にしない。 気にしない。 写真手前の浴槽が上がり湯で加温してあります。 40℃ぐらいかな。 奥の浴槽が源泉掛け流しの自噴泉で底は岩肌剥き出しのところと、コンクリートで平坦にしている部分があります。 その底の岩肌から自噴しています。 泉温は30℃そこそこです。 夏は冷たく、冬はほんのり温かい源泉です。 いずれの季節も堪りません。 |
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2012年07月08日 14時ごろ、初めて底の岩肌から、少し不鮮明ながら自噴の泡の撮影に成功する。 だから何? と言われると、返す言葉はありません。 |
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2017年12月16日 15時20分 ついに鮮明に捉えた自噴泉の泡。 それがどうした? と思ってはいけません。 月の探査より、こっちの探査が先だろうよ。 月より地球上の未知の泉源を優先すべきだろう。 と、お気に入りの温泉に入って、一人悦に入る。 独り善がりの湯。 いいねえ。 真賀温泉 真賀温泉館 http://www.yubara.com/onsen/higaeri/ 所在地: 〒717-0416 岡山県真庭市仲間180 電話: 0867-62-2953 郷緑温泉 郷緑館 https://www.okayama-kanko.jp/modules/kankouinfo/pub_kihon_detail.php?sel_id=4112&sel_data_kbn=0 所在地: 〒717-0412 岡山県真庭市本庄712 電話: 0867-62-2261 |
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奴留湯温泉(熊本県 熊本県 小国町) |
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奴留湯温泉は、"ぬるゆおんせん"と読みます。 写真のとおり、県道沿いにひっそりと建っています。 この県道を温泉巡りのたびに、行ったり来たりしていました。 その度に「何と読むのだろう まあ ええか。 次の温泉へ。」と思いながら、何となく毎回気に成っていました。 |
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奴留湯温泉の建屋が、上記写真です。 奴留湯温泉の正式名称は「奴留湯温泉共同浴場」で地元の方が地元の方のための温泉です。 よそ者は、静かに邪魔をしないように、そろーと共同浴場に忍び込みます。 入浴料金は入口の料金箱に200円入れます。 料金箱の上に組合員の木札があります。 木札には「北里さん」の名前が複数あります。 そう ここは、北里柴三郎博士 生誕の地区です。 北里柴三郎博士は日本人初のノーベル賞受賞者だと理解しています。 実際は不名誉な共同研究者にノーベル賞が贈られました。 が、しかし、現代では文句なく北里柴三郎さんがノーベル賞を受賞されると思います。 だから、史実は無視して北里柴三郎博士が日本人初のノーベル賞受賞者。 と確信しています。 |
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泉質は硫黄泉。 泉温は38℃。 かすかに臭う硫化水素臭。 泉温は38℃というけれども実際は体温と同じぐらいかな。 完全なる不感温度でいつまでも源泉に身を任せることができます。 むしろ、出たくない。 一歩たりともね。 源泉掛け流し。 源泉掛け流しというより、源泉出しっぱなし。 浴槽の底は玉石が置かれていて、その下に玉石の落下を防ぐように角材が通してあります。 その角材と玉石の間から、源泉が大量に湧き出してきます。 泉源が真下にあり、浴槽で源泉の吹き出す流れを感じることができます。 写真は、ちょっとピントが甘いのでご了承。 写真は、女性のブロガーの方が自分の足を写した写真を載せられているのを見て、ちょっと、すね毛のおじちゃんが真似をさせて貰いました。 玉石といっても、割と大きいのだ。 という比較対象としてのすね毛。 ここのテーマは「岩風呂」だったと思いますが、真賀温泉、郷緑温泉と続き、テーマが「自噴泉」になってしまいました。 失礼。 |
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浴槽から洗い場に大量に流れ出ている様子です。 洗い場が川のような状態。 思わず「もったいない」と口ずさみました。 だから「源泉出しっぱなし」。 お近くに行かれる方は、ぜひお立ち寄りください。 温泉組合員でもない私が、こんなこと言っていいのか知らんけど。 掃除も集金もしない。 まったく義務を果たしていませんが、心情的には温泉組合員。 いや準温泉組合員かな。 と写した写真を見直すと「準温泉組合員」という名称も使われていた。 なので心情温泉組合員。 もう、前の県道を走り抜けることはありません。 ここが目的地です。 奴留湯温泉共同浴場 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B4%E7%95%99%E6%B9%AF%E6%B8%A9%E6%B3%89 *連絡先の電話も何もありません。 セルフガソリンステーションならぬセルフ温泉。 |
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湯川内温泉 かじか荘(鹿児島県 出水市) |
湯船の底には大小の石。 絶えず小さな気泡が立ち上ります。 そう 自噴泉です。 湯川内温泉 上の湯(2018/10/06撮影) たぶん泉温38℃ぐらい。 ぐたぐたと長湯で纏わり付く湯で気持ちの良いこと。 上の湯の水中写真。 いや湯中写真。 |
ほんと。 九州の地名は読めんわ。 久住連峰、九重につづき、姶良市って、「アイラシ」と読みます。 で、ここ湯川内温泉は、「ユセンダイオンセン」とずーと読んでいました。 鹿児島県の川内原子力発電所は、「センダイゲンシリョクハツデンショ」。 実は湯川内温泉のホームページのURLを見れば、「ユガワウチ」と成っています。 敬意を込めて、これからは「ユガワウチオンセン」。 浴槽は、「下の湯」と「上の湯」の2つ。 それぞれの浴槽が男女別。 都合4つの浴槽。 「下の湯」も「上の湯」も、泉温38℃ぐらいの長湯タイプ。 どちらも底には岩がゴロゴロしていて、細かな気泡が絶え間なく湯面に上がってきます。 自噴泉の鏡のような温泉。 薩摩 島津家の御用湯。 なので、折角ですから、上の湯に入り浸り。 言葉を変えれば「居続け」。 「居続け」とは、ええ言葉ですね。 やろうとしても、やる場所がすでにありませんが・・・。 深夜12時ごろになると、鳥の囀りもありません。 横を流れる川音のみ。 さすがに寂しくなるので、お部屋へ退散。 湯川内温泉 http://www.yugawauchi-onsen.com/index.php |
本来は、湯川内温泉はここまでで、「よい湯じゃったよ」で終われば、綺麗な話。 下の写真は、泊まった部屋の窓から外を見たところ。 奥の上の方に見える建屋は、「上の湯」、目の前に「下の湯」の建屋。 問題は、この下の湯の建物で、下の湯の掃除時間は、朝5:00から7:00まで。 掃除時間は入浴出来ません。 朝7:00 朝ぼらけ「やかましいワ!!」と目を覚ます。 そうなんです。 下の湯の建屋の妻壁側は樹脂製のトタンで、最上部が湿気を逃すために開いています。 スピーカー状態になった建屋。 朝7:00 右側の男風呂から、「あ゛ずがー ああ。」と左側の女風呂から「ずずど。 がーん。」と朝風呂を楽しむ湯客たちの会話が、スピーカー状態の上部から聞こえるのです。 はっきりとした会話に成っているのであれば、聞き耳を立てて、薩摩藩の情報を仕入れるのですが、浴室の反響と地元の方言でさっぱり理解できません。 しかも、大声。(スピ―カ状に成っているので大音響) 電車に乗って、となりのお姉さんが、「明日 うん いいよ。 うん。 え!」と携帯電話を掛けているのを隣で聞き耳を立てても、内容が理解できないので苛立っているのと同じ。 楽しそうな会話に参加できない苛立ちで「電車の中で、マナー違反だ」となるのでしょうね。 とは言うのも、済んでしまえば「いい 思い出」。 でも、一応ご報告しておきます。 次回、行くときは「この部屋は断固拒否」です。 それと、1点の注意点。 今回は鹿児島3泊4日の温泉巡りで、2泊目だったので湯治プランで宿泊しました。 湯治プランとは、素泊まりと同義です。 しかし、部屋着ぐらいはあるだろうとタカを括っていると、ありませんでした。 湯治で素泊まりならば文句の付けようもありません。 部屋着の用意は必須です。 3泊とも、温泉旅館の夕食を食べると、3日目には喉まで夕食で詰まるので、中1日はビジネスホテルか湯治で素泊まりの出来る宿を選んでいます。 |
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湯の峰温泉つぼ湯(和歌山県 田辺市) |
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湯の峰温泉は、非常にコンパクトな温泉街で、宿泊した宿の女将さんに訊ねました。 「湯治にもってこいの立地ですね。 いいですね。」と。 「いらっしゃいます。 湯治で来られるお客さん。 でも、4日と持ちません。 何も無さ過ぎるので。」と言い難そうに回答を頂きました。 |
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湯の峰温泉の「つぼ湯」に浸かりながら考えたこと。 厳格な源泉原理主義者が、源泉掛け流しの定義について思いめぐらしたこと。 源泉掛け流しの定義での加水について。 「つぼ湯」は源泉をつぼ湯浴槽に入れています。 そして、水のコックが付いていて蛇口から加水できます。 源泉の泉温が高ければ、水のコックを捻って加水して、湯温を下げるのは入浴者の判断で出来ます。 ただし、出浴の時は、水のコックは締めて、次の人にバトンタッチ。 源泉掛け流しの定義での加水について持論を纏めると、下記のようになります。 |
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無色透明で「名湯」だと感じる温泉も沢山ある中、温泉旅館に落ち着いて、温泉浴槽が析出物で元の浴槽の形状や材質が判らないのは、入浴の第一印象として非常に期待感が高まります。 析出物によるメリットとデメリットがあるにせよ、目に入った瞬間に「おお!!」と声が漏れます。 肩まで浸かって、また「おお!!」と声が出ることが多いように思いますね。 ビジュアルとしては好きな温泉浴槽です。 これも立派な「日本の岩と石」です。 |
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小谷温泉 大湯元 山田旅館(長野県 北安曇郡) |
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上記写真の1枚目が小谷温泉山田旅館の外観はThe日本の湯治場、2枚目が浴室の半景。 浴槽での泉温42℃と表示がありましたが、体感は39℃程度の堪らなく体に絡みつく源泉掛け流し。 |
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浴槽の奥にある湯口は、温泉水が上から下へ流れ落ちる方式で、なぜ温泉水が酸化するのに上から流し込んでいるのか? と思いましたが、何か理由があるのでしょう。 で、話を析出物の話に戻すと、この湯口の内部は、源泉が流れるので析出物でびっしりと付いています。 何年後か、何十年後かに、確実に詰まって源泉が流れなくなるのだろうと、ボーと源泉に包まれながら考えていました。 極楽 極楽。 |
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2枚目の浴室半景で、湯口の右側にある寝湯ができるスペースにある寝湯用枕(写真で赤丸が付いています)が、原型が判らないぐらい析出物で盛り上がっています。 |
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さあて、上の写真はなんでしょう。 浴室に、この得体の知れないものが、デーンとあります。 浴槽で温まって、浴室内で休憩する長椅子か。 ということで長椅子と見做す。 見做した以上は、反証があっても長椅子と認定。 山田旅館のご主人に怒られるかもしれませんが、独断と偏見。 椅子にしては、析出物がうず高く積層をなしています。 下の写真は、長椅子を横から眺めたもので、年輪ならぬ湯輪を見よ!! 年輪は年間の気温変化で現れるものですが、この湯輪は、何故出来るのか? 長椅子の機能性としては、半円に盛り上がっていて使いづらいことこの上なし。 ここまで湯輪が成長すれば、国が天然記念物指定しても良い と思う。 小谷温泉 山田旅館 長野県北安曇郡小谷村中土18836 http://otari-onsen.net/ |
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温泉津温泉 元湯 泉薬湯(島根県大田市) |
温泉津温泉 元湯 泉薬湯 (島根県大田市 撮影2011/10/11) |
この析出物浴槽から3mから5m奥に泉源があり、見るからに濃そうな源泉が湯船に注がれています。 泉源は公開されていませんが、元湯建屋と薬師堂に挟まれたところにあります。 これだけ濃い源泉で、これだけ厚い何層もなった析出物浴槽が出来上がるのかと感心しきり。 温泉津温泉 元湯 泉薬湯 https://www.yunotsu.jp/ 所在地: 〒699-2501 島根県大田市温泉津町温泉津ロ208-1 電話: 0855-65-2052 |
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長湯温泉 郷の湯旅館(大分県竹田市) |
長湯温泉 郷の湯旅館(大分県竹田市 撮影2012/07/14) |
浴槽の析出物は、風紋のある砂漠のような風景です。 浴槽も析出物が45°の角度で積もっていますので、浴槽に滑り込む感覚で浴槽に入ります。 浴槽の壁を跨ぐことすら不可能な堆積ぷりです。 近くに炭酸泉で有名な長湯温泉ラムネ温泉館があり、少し離れて炭酸泉の七里田温泉もあります。 両温泉とも、微温浴で長く入浴でき、全身が炭酸の泡に包まれます。 大好きな温泉。 郷の湯旅館は、泉質は炭酸水素塩泉(HP掲示より)と成っていますが、他の炭酸泉とまったく違う体感です。 ご主人は完全なる源泉原理主義者で、一切の妥協なし。 客からの話にも一切妥協なし。 なので、入浴した日は泉温が高すぎて、ヒイヒイ言いながら入浴。 ただ、首まで入れば高温ながら源泉が体内に浸透するのが判る温泉です。 この湯で、私は源泉原理主義者から、源泉原理主義プロテスタント派に改宗させて貰いました。 ご主人とのチグハグに成りがちな会話もご愛嬌。 長湯温泉 郷の湯旅館 www8.plala.or.jp/satonoyuryokan/ 所在地: 〒878-0402 大分県竹田市直入町大字長湯3538-2 電話: 0974-75-2912 |
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千原温泉 千原湯治場(島根県邑智郡) |
千原温泉 千原湯治場(島根県邑智郡 撮影2015/10/11) |
浴槽の内側に見事にグラデーション状に析出物が張り付いています。 浴槽の底から500円玉大の泡が上がってきます。 そう、泉源が浴槽の底。 泉温は38℃程度。 ゆっくりいつまでも入って居たい温泉。 浴槽から出ようとすると、浴槽の底から「もう少し ゆっくりしていきなよ。」と囁きが聞こえてくるので、お言葉に甘えて長湯に成ってしまう最上級温泉。 男湯と女湯を別けている壁に扉があります。 張り紙が一枚「この扉を絶対開けてはいけません」と。 「押すなよ。 押すなよ。 絶対押すなよ!!」 という意味かいな? え? 千原温泉 千原湯治場 https://www.chihara-onsen.jp/ 所在地: 〒699-4711 島根県邑智郡美郷町 千原湯谷1070 電話: 0855-76-0334 |
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入之波温泉元湯 山鳩湯(奈良県吉野郡) |
入之波温泉元湯 山鳩湯(奈良県吉野郡 撮影2015/07/15) |
元来の浴槽の材質は、杉の丸太だと判ります。 奈良なので吉野杉でしょうか。 泉温が、少し低い目なので源泉が体に浸み込んでいく感覚が堪りません。 実のところ、湯は柔らかいし、優しいので、体を湯に任せてボ-ウとしていました。 1つのカランに4-5名の学生が1列になって、体を洗う順番を待っています。 学生には学生の理屈があるのでしょうか。 律儀な日本の風景。 入之波温泉元湯 山鳩湯 https://www.yamabatoyu.yoshino.jp/ 所在地: 〒639-3611 奈良県吉野郡川上村入之波391 電話: 0746-54-0262 |
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北温泉 北温泉旅館(栃木県那須郡) |
北温泉 北温泉旅館(栃木県那須郡 撮影2015/07/15) |
見てのとおり、浴槽に硫黄系の析出物が付いており、浴槽を源泉が惜しげもなく流れていきます。 ここも、正真正銘の源泉掛け流し。 真横の川の堰堤から流れ落ちる爆音を聞きながら、浴槽に入ると「あ゛~」と声が漏れます。 「あ゛~」は、自分でも意味が解らない言葉で、意味不明の言葉が口から出る時は体が喜んでいる証拠。 北温泉 北温泉旅館 https://www.kitaonsen.com/ 所在地: 〒325-0301 栃木県那須郡那須町大字湯本151 電話: 0287-76-2008 |
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湯屋温泉 ニコニコ荘( 岐阜県下呂市) |
湯屋温泉 ニコニコ荘( 岐阜県下呂市 撮影2012/12/01) |
2枚の内、上の写真は浴槽、下は飲泉場です。 浴槽の析出物を写真に撮る段階で、浴槽に満たされた源泉に身を任せ切りで、もうどうでもよくなっていたのでしょう。 なんとも心地よい源泉水です。 まあ加温はされているか。 まあ掛け流しじゃないか。 まあ、源泉掛け流し原理主義のプレテスタント派としては、ええ湯なら良し と。 鯛でも鮑でも、持ってきやがれ!! いや、ここは岐阜県下呂市なので、朴葉でも鹿刺しでも持ってきやがれ。 実際は飛騨牛のA5だったけれども、口が鹿刺しの口に成っていたので、「さすがに、山奥の鹿は美味い」と若女将に言うと「飛騨牛のA5です。」と窘められた。 失礼。 何の意識も無く、シャッターを押しています。 なので、浴槽のどこを撮ったのか後で見て不明。 気をとり押して、飲泉場を撮りました。 鉄イオンかな。 赤茶けて層に成っています。 泉質は炭酸泉。 湯屋温泉 ニコニコ荘 https://niko2sou.com/ 所在地: 〒509-3113 岐阜県下呂市小坂町湯屋475 電話: 0576-62-3022 |
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松川渓谷温泉(長野県上高井郡) |
(松川渓谷温泉 内湯の湯口析出物 撮影2017/05/05) |
手前の源泉の湯口、奥が天然水の冷水が出る蛇口です。 源泉の湯口の蛇口に堆積した析出物、これも立派な析出物です。 これは、広さが甲信越一と謳われる露天風呂が混浴のために写真撮影が禁止されているため、内湯の湯口の写真です。 まあ、これも源泉掛け流しとしてありかなあ。 源泉の出る蛇口と自然水の冷水が出る蛇口で、熱けりゃ自然水の冷水で湯温調節を、あなたの意思で行いなさい。 と。 生粋の源泉掛け流し原理主義者は、自然水の混入をせず、熱々の温泉に入るのが筋だろうね。 私のようにユルユル源泉掛け流し原理主義者は、適温まで自然水で湯を迷わず薄めることに抵抗はありません。 ただ、冷水の泉源が浄水場の水道水なら、大きな抵抗感、小さな頭痛の種となります。 ね。 写真の左下がぼやけていますが、カメラに水滴があったため、悪しからずです。 松川渓谷温泉 滝の湯 湯治を指向している温泉施設です。 湯治のための設備は充実しています。 宿泊は素泊まりのみ。 どちらかと言うと施設も人も「山小屋」風。 温泉は自慢するだけあって、古今東西 どこに出しても一級品。 だと思います!? https://www.takinoyu.jp/ |
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黒たまご 箱根 大涌谷(神奈川県 箱根町) |
箱根 大涌谷 |
♪久しぶりに手を引いて 親子で歩ける うれしさに・・ここが二重橋 おっ母さん。 2011年03月06日に渋谷と恵比寿で仕事があり東京へ出張。 しかし、行きも帰りも、温泉も入らず箱根の関所は越えられねぇ~わな。 2011年03月07日 東日本大震災の4日前に撮った箱根 大涌谷です。 その後、大涌谷は噴煙が酷くなり立ち入り禁止になりました。 |
大涌谷名物 黒たまご |
大涌谷名物 黒たまごは、1つ食べると7年長生きすると言われています。 自宅まで東名と名神を乗り継いで帰還途中に5つ食べたので35年は長生きする計算です。 効くかなあ。 35年間ならば、年金の回収はOK。 でも、1年間だけ元気で、残る34年は介護保険は止めてね。 黒たまごは健康を、どう担保してくれるのか。 訊きたい。 たぶん こう言われるだろう。 「個人の感想で効果効能を保証するものではありません。」 と。 |
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長々とお読みいただきありがとうごさいました。 |
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